みそじのおんかつ

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「技術でお金を稼ぐ」と言うことは悪なのか?



「技術でお金を稼ぐ」と言うことは悪なのか?

こんにちは、さとう(@sayakasato00)です。

今回は私自身が仕事として請け負っている「音楽」や「動画」などの技術について。

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こんな記事を過去に書きましたが、依頼・受注における「技術」と言うものの解釈は様々あります。事実、しっかりとした対価をもらう事が出来ず仕事は多くても稼ぎにならない人や「名前が売れるまでは金儲けなんて考えてはいけない」など色々な意見があります。正直な意見を言えばこのような意見の食い違いは一生消える事はないんじゃないかなと思っています。この「技術」以外にも人間には多種多様の考え方があり、全てを統一させる事は不可能だからです。

今回は一個人としての考え方や今まで依頼を受けてきて思った事、依頼をして思った事をまとめていきたいと思います。

自分の技術の値段は分かりますか?

ぶっちゃけこういう意見の食い違いが存在する理由は「自分の技術にいくらつければ良いのかわからない」と言う事からスタートしていると思っています。受注者が曖昧なまま適当につけた値段を見て、初めて依頼した人が「これが普通なんだ」と思ったとします。その金額がとてつもなく安かったとします。そうなると「●●さんはこれだけ安くやってくれたんだけど」という発言になります。なのでそういう発言を聞いた場合は決して依頼者だけが悪いとかそういう問題じゃないと思います。

しかし、既に技術でお金を稼いでる人が「一般的にはこれが●●円が相場で~」なんて教えてくれるわけではありません。なので受注者もずっと曖昧なままです。

偉そうに言っていますが、私も最初はとんでもなく安い金額でやっていましたし、値上げした事で離れてしまった方もいます。しかしそれは「値段が安いからリピートしていた」または「値上げした金額に見合う仕事が出来ないと判断された」のどちらかです。後者の場合は技術の向上をすれば解決します。前者の場合はいいように使われるだけです。

中には「好きな事やってるだけだろう」とか「好きな事で依頼受けるだけで幸せ」と思われる方もいるかもしれません。確かにその通りです。現にご依頼頂いた方に関しては一生懸命向き合いますし、修正や希望などには出来る限り早く柔軟に対応しています。ですが、それが無償でやった場合はただ時間だけが削られ、自分の作品を作ったり更に良いものを作るための技術の向上や機材の導入などが出来ないわけです。それに「無料だからいいや」ともなりかねません。「技術」を購入してもらう事は、同じ金額でより良い「技術」に繋げるためにも必要な事です。

よくある話「ハンドメイド」

私自身が最初に実績を作り始めた場所が「ココナラ」という場所だったのですが、このココナラでハンドメイド作品専門のサイト「ココナラハンドメイド」というものがありました。(現在はサービス終了しています。)事実ここで「材料費が●●円なんだからまけて欲しい」と言うお話や「材料費以外にもお金を取るの?」という事を言われたなど、様々な事を耳にしました。

仮に材料費が100円だったとしても、作成するのに時間がかかるわけで、作れるのはその人しかいないわけです。それがその人の「技術の価値」になります。その作品をほしいと思った場合はその人が「この金額で販売したい」と思った値段と自分の価値金額が合わなければ買わなければいいし、合えば購入すればいいと思います。

実際に私もココナラを通してロゴを制作してもらった事がありますし、Twitterを通してハンドメイド作品を制作してもらった事があります。どちらも本当に気に入るものでしたし、その人が提示した金額を高いと感じませんでした。データだろうと手に取れる物品だろうと作品は作品です。価値があるものだと思います。

またよく聞く話で「安くしてくれたら宣伝してあげますよ」とか「買ってあげるだけ良いでしょ」のような心無い言葉です。前者に関しては依頼者がある程度のインフルエンサーであり、尚且受注者が納得するのであれば良いのではないかと思いますが、あくまでお互いが納得した上での話。後者においては言語道断です。何故購入者側が上から目線なのか。販売者も購入者も上下関係無いです。この記事でもお伝えした通り、お互いが思いやる事でうまくいきますし、そこに上下は関係無くお互いが同じ立場であると思っています。その人が毎月生活出来るだけの商品を購入してくれるのであれば話は別ですが。

無償は悪か?

じゃあ無償が悪なのか?と言うとそういう話でも無いです。コラボやなにかを一緒に作り上げると言う形でお互いが納得しているのであれば無償は決して悪い事でなく良いものを作ろうと思うのではないでしょうか。

有名な方でも新しい才能に出会うために無償でコラボ企画をされています。フリートラックを提供されている方もいます。歌ってみたの無償ミックスをされている方もいます。無償で提供されている技術はたくさんあります。それが決して悪い事ではなく明確な目的の元無償や超格安で技術を提供している事は悪では無いです。

そしてそれは受注者が決める事であり、依頼者が決める事ではないと思います。依頼者が出来るのは「相談」であり、受注者はそれを拒否する事も承諾することも出来ます。そしてこれに関して第三者があれこれと口を出すのもお門違いではないかと思います。

じゃあ受注者が強いんじゃないの?

ここで勘違いされたくないなと思うのは「受注者が高額な値段をつけてきて予算を言う事もだめなのか」と言う問いに関してはNOです。我々は依頼があってこそ成り立つので、そもそもお金をもらっている立場の人は高額過ぎる値段設定をする人は少ないと思いますが、依頼者にも予算があったり出来るだけ安く済ませたいと言う気持ちはあると思います。この記事でも事前に予算を伝えるべきとお話しているのはそのような理由からで、少なくとも「あなたの技術には100万でも200万でも払う」と言う強い心がない限りは予算を事前に伝えた方が良いのではないかと思います。

これは依頼側の気遣いであり、無用なトラブルを避けるためにも必要な事です。受注者も予算を伝えてもらう事で提供出来る事、少し予算を増やせば追加出来る技術など細かな話が出来ますので、依頼者の気持ちを汲み取る事が出来ます。

結局相場はいくらなの?

私が今まで経験してきた事や実際に仕事をしてきた上で思う事ですが最低時給を極端に下回る事は避けるべきではないでしょうか。2020年現在、東京都の最低時給は1,013円です。3時間も4時間もかかる仕事を1000円で受注していた場合は、アルバイトをしていた方がマシです。

極端に低い値段設定をすると依頼者もそれが普通だと思ってしまい、他の人に依頼した場合に最初にお話したような「●●さんはこれだけ安くやってくれたんだけど」が発生してしまいます。これは受注者側が気をつけるべき事です。あなたの技術に適正な価格を設定してあげられるのは自分だけです。

またこの話を見て「自分はまだ初心者だし、それだけの価値をつける自信がない」と思った場合は技術の向上をしましょう。自信を持って提供出来ると思えるようになるまではひたすら練習しましょう。作詞作曲などの話はこの辺にまとめています。

作詞と作曲について

練習をするためという明確な目標があるのであれば、無償提供やワンコイン提供も悪ではありません。

まとめ

依頼者と受注者の気持ちのすれ違いは絶対に起こる事です。そして絶対に消えないものです。しかし未然に防ぐ事や発生しても修正する術はいくらでもあります。また、技術でお金を稼ぐ事は決して悪ではありません。あなたの技術はあなたにしかない財産であり、それを提供する事で金銭が発生するのは当たり前の事なんです。

受注者は技術や時間を使ってものを提供するわけですから見返りが欲しいのは人間として当たり前の話ですし、見返りを求められないと思うのであれば技術を上げればいいだけです。
依頼者はコストは原価だけではない事を理解していればいいだけです。

ネットを通しての依頼で様々なトラブルを耳にしたり見たりします。幸い自分にはまだそのような経験は無いのですが、トラブルはほんの些細な気持ちや解釈のズレから起こっています。このようなズレが少しでもなくなればいいなと思い記事を書きました。