MIXで依頼者と受注者が気にかけた方が良い事【歌ってみたも】
こんにちは、さとう(@sayakasato00)です。
今回はMIXをテーマに、依頼をしたい人・依頼を受けたい人が気にかけると相手に喜ばれる事をまとめてみました。
依頼者が気にかけた方が良い事
MIXを依頼する上で必要なものは主に以下の通り。
パラデータ 歌ってみたの場合はオケデータとVoだけのデータ
イメージに近い楽曲 YouTube、SoundCloud等会員登録をしないで聞けるもの(歌ってみたの場合は原曲URL)
(BPM情報) あるとエフェクトかける時にとても助かります。
ご予算
こんな所でしょうか。音声を加工して欲しい・トラックにエフェクトをかけて欲しいなどの希望がある場合はそちらもお伝えする事でより希望に合ったものが仕上がります。受注者側に渡すデータは出来る限り形式を揃えて下さい。DAWによってはサンプルレートとビット深度を合わせないと、DAWに取り込んだ際にピッチがズレたりテンポがズレたりします。これはDAW側の設定で直す事が出来るのですが、知らない状態ではデータに不備があったと思いかねません。
またデータは全て頭出しを行って、受注者側の作業がスムーズに行えるように配慮する事が大切です。
データの形式にご注意
軽量であるために各データをmp3形式で頂く事が結構あるのですが、mp3は圧縮されているファイルですので、wavやaiffなどの非圧縮ファイルと比べると遅延が発生します。今までは大きくズレていると言う事はなかったのですが、この記事を書く上で調べてみた所500サンプル(約10msec)程という結果もあり、これは聞く際にかなりのモタり感を感じるものになります。後に記載しますが、納品データでもmp3を使用した場合、更に遅延が発生し、最終的には取り返しがつかない事にもなりかねませんので、依頼の際のデータはwavかaiffの非圧縮ファイルを送った方が後々の自分のためにも繋がります。
しかし歌ってみたの場合、オケがmp3形式しか無い場合があります。その際は相手に事情をお伝えし、Voをmp3で渡した方が良いかwavデータが良いか確認を取ると良いと思います。
データは必ず頭出しを
頭出しと言うのは音が鳴ってない部分も含めて各パートごとに書き出す事をさして言います。
メロデータをMIDIやオーディオデータなど様々な形式で頂きますが、特にMIDIデータが頭出しされてない事が多いなぁと思います。
何故これが必要なのかと言いますと音が鳴った場所からバウンスした場合、全てのデータの頭がバラバラになってしまいます。そうすると依頼を受けた側はどこから音がスタートするのか分からず制作する前に躓いてしまいます。オリジナルのMIXの場合は特に何処から入るのかも分からないのでMIX作業がスムーズにいかない場合があります。そのため、全てのデータは頭出しをするが大切です。
頭出しのやり方
頭出しというのは何も難しい事は無いので説明していきます。
例えばこんな風に各データが並んでいる場合
範囲選択の左端を1小節目まで持っていきます。(歌ってみたの場合はオケの一番頭にカーソルを合わせて下さい。)
次に右端を曲の終わりまで持っていきます。(歌ってみたの場合はオケの一番後ろにカーソルを合わせて下さい。)
この後に各データをバウンス(書き出し)すればOKです。
受注者側が気にかけた方が良い事
MIXしたデータを納品する際に気をつけた方が良い事は以下の通り
トラック名やフォルダ名 相手側の名前でなく自分の名前をつけてデータを送りましょう
データの漏洩や管理 SNSなどでDAW上のデータ画像を使う際は特に気をつけて下さい。
修正対応は柔軟に
(納品形式) 相手側の希望もありますので確認を取るとベストです。
バウンス(書き出し)位置は元トラックと同じ場所で 歌ってみたの場合
こんな所でしょうか。MIX依頼を受ける方と言うのはある程度DAWに精通している方が多いイメージなのであれこれと書く必要はないと思いますが歌ってみたのMIXの場合、更にそこに動画を載せる形になりますので、書き出し位置を元と同じにするとその後の作業がとてもスムーズに行なえます。特に動画制作していると、開始位置が違う場合は手間がかかってしまうので、こちらを気にかけてもらえるととても助かります。
まとめ
歌ってみたをやってみたい!という人はぜひ頭出しを覚えて欲しいなと思います。よくTwitter上でお見かけするMIX師の苦悩は大体これで解決する気がしています。お互いがほんの少し気にかけるだけでより良い作品が思った以上に早く作れます。参考になれば幸いです。