仮歌(本歌)で依頼者と受注者が気にかけた方が良い事
こんにちは、さとう(@sayakasato00)です。
今回は仮歌(本歌)をテーマに、依頼をしたい人・依頼を受けたい人が気にかけると相手に喜ばれる事をまとめてみました。
依頼者が気にかけた方が良い事
歌唱を依頼する上で必要なものは主に以下の通り。
オケデータ オケ+メロの2mixもあると更に良いです
歌唱イメージに近い楽曲 YouTube、SoundCloud等会員登録をしないで聞けるもの
BPM情報
メロデータ MIDI・オーディオデータ etc...
歌詞データ
希望納品形式
ご予算
こんな所でしょうか。希望納品形式はプロジェクトファイルに沿って指定すると良いです(24bit/48kHz etc...)DAWによってはサンプルレートとビット深度を合わせないと、DAWに取り込んだ際にピッチがズレたりテンポがズレたりします。これはDAW側の設定で直す事が出来るのですが、知らない状態ではデータに不備があったと思いかねません。また、よくBPM情報がない時があるので自分でBPM情報を調べるのですが、しっかりと情報があった方が喜ばれます。
データの形式にご注意
軽量であるためにオケデータやメロデータをmp3形式で頂く事が結構あるのですが、mp3は圧縮されているファイルですので、wavやaiffなどの非圧縮ファイルと比べると遅延が発生します。今までは大きくズレていると言う事はなかったのですが、この記事を書く上で調べてみた所500サンプル(約10msec)程という結果もあり、これは聞く際にかなりのモタり感を感じるものになります。後に記載しますが、納品データでもmp3を使用した場合、更に遅延が発生し、最終的には取り返しがつかない事にもなりかねませんので、依頼の際のデータはwavかaiffの非圧縮ファイルを送った方が後々の自分のためにも繋がります。
データは必ず頭出しを
頭出しと言うのは音が鳴ってない部分も含めて各パートごとに書き出す事をさして言います。
メロデータをMIDIやオーディオデータなど様々な形式で頂きますが、特にMIDIデータが頭出しされてない事が多いなぁと思います。
何故これが必要なのかと言いますと音が鳴った場所からバウンスした場合、全てのデータの頭がバラバラになってしまいます。そうすると依頼を受けた側はどこから音がスタートするのか分からず制作する前に躓いてしまいます。オケとメロの2mixがない場合、何処から入るのかも分からないので仮歌作業がスムーズにいかない場合があります。そのため、全てのデータは頭出しをする事が大切です。
頭出しのやり方
頭出しというのは何も難しい事は無いので説明していきます。
例えばこんな風に各データが並んでいる場合
範囲選択の左端を1小節目まで持っていきます。
次に右端を曲の終わりまで持っていきます。
この後に各データをバウンス(書き出し)すればOKです。MIDIデータを送る場合も頭までトラックを伸ばした後書き出しして下さい。トラックがカットされている状態ですと、選択した箇所しか書き出しされないので、トラックはひとまとめにした上で書き出しを行って下さい。その際に頭の位置(1小節目の1拍目)にドの音などを入れておくと相手にも分かりやすいです。
トラックは分かりやすい名前で
これは私個人がよくやりそうになる事なんですが、2mixやメロデータなどをバウンス(書き出し)する時に自分だけが分かるような名前を入れてしまったり、MIDIデータの名前を音源名そのままっていうのはあるあるなミスです。相手側が分かりやすい名前でデータは作成しましょう
WindowsとMac間のデータやり取り注意点
Macからテキストデータ(.txt)や日本語の名前のついたデータを受け取ると文字化けする事が多々あります。その都合上.wavが・wavになっていたり、何のデータかも分からない事があります。WinArchiverなどを使用して圧縮すると受注者がWindowsだったとしても文字化けしない圧縮ファイルが作成可能になります。
受注者側が気にかけた方が良い事
歌唱したデータを納品する際に気をつけた方が良い事は以下の通り
トラック名やフォルダ名 相手側の名前でなく自分の名前をつけてデータを送りましょう
データの漏洩や管理 SNSなどでDAW上のデータ画像を使う際は特に気をつけて下さい。
修正対応は柔軟に
納品形式
オーディオが正常に書き出されてるかチェック
バウンス(書き出し)は依頼者から受け取ったデータと同じ場所から
こんな所でしょうか。トラック名・フォルダ名など納品する際は必ず自分の名前をつけて送りましょう。依頼しているのは自分だけではないかもしれません。それなのに●●様宛と書いたデータでは誰のデータなのか、何のデータなのかパッと分かりません。そのために自分の名前をしっかり書いてデータを送るのは大切な事です。またデータの漏洩は信用問題にも関わりますので、SNSなどで画像を上げる際は必ず確認をして下さい。
よくあるのはミュートをした状態でバウンス(書き出し)をしてしまって相手に送ってしまう事です。送る前にDAWで確認すれば防げる事ですので、書き出しを行った後は必ずチェックする事をオススメします。納品形式に希望がある場合もバウンス(書き出し)前に希望の形式に合っているか必ず確認しましょう。書き出し位置は依頼者から受け取ったデータと同じ場所からにする事で依頼者の手間を減らす事が出来るのでこちらも行って下さい。
トラックは分かりやすい名前で
これは私個人がよくやりそうになる事なんですが、2mixやメロデータなどをバウンス(書き出し)する時に自分だけが分かるような名前を入れてしまったり、MIDIデータの名前を音源名そのままっていうのはあるあるなミスです。相手側が分かりやすい名前でデータは作成しましょう。
データの形式にご注意
納品形式が指定されないからと言って圧縮されるmp3などのファイルは絶対に駄目です。先程依頼者側でも記載した通り、遅延が発生してしまうのでリズム感が悪い歌に聞こえますし、それが後々二度と頼まない、という結果にも繋がります。24bit/48kHzのwavかaiff形式ですと、相手側のDAWにも問題なく対応している事が多いので、そちらの形式で納品をしていいか確認を取ればスムーズです。
WindowsとMac間のデータやり取り注意点
Macからテキストデータ(.txt)や日本語の名前のついたデータを受け取ると文字化けする事が多々あります。その都合上.wavが・wavになっていたり、何のデータかも分からない事があります。WinArchiverなどを使用して圧縮すると依頼者がWindowsだったとしても文字化けしない圧縮ファイルが作成可能になります。
まとめ
依頼者側、受注者側で気にかけた方が良い事が重複する点もありますが、基本的には送る前にちょっとした気遣いでスムーズにやり取りが可能になります。
特にミスしやすいのはデータ形式と頭出しでしょうか。決して手間がかかる事ではないですが、忘れてしまうと相手側の作業がとても増える事になってしまいますので、こちらは必ず行った方が良いです。