意外と教えてくれない「セクションの繋ぎ」解説
こんにちは、さとう(@sayakasato00)です。
初心者でよく悩む事の一つに「コードを並べて8小節を2種類作ってみたけど、その2つを上手く繋ぎ合わせる事ができない」というものがあります。
実際本を読んでいても「使えるコード集」っていうのは多いけれど、①と②のコード集をうまく繋ぎ合わせる方法が載っていない事が多い!
実際私も作曲を始めたばかりの頃はとても悩み、無理やり繋げたような曲ばかりを量産していました。作曲というものは正解がありませんので、多少無茶な事をしても良いとは思いますが、ある程度の王道パターンを覚えた方がより無茶な事も思いつくのではないかと思います。
そこで今回、私が使ってる「よくあるパターン」を3つご紹介したいと思います。今回は主にEDMに使える方法となっていますが、ロックなどの生楽器メインの楽曲にも応用が効きますので、ぜひ参考にしてみてください。
今回は、過去Twitterに上げたこちらの動画で説明をして行こうと思います。
1分半で分かるかどうかは責任持てない
— さとうさやか@クリエイターを元気に企画中 (@sayakasato00) 2020年2月18日
さとう流kawaii Future bassの作り方です
今回やってみて思ったこと
ボイス系サンプルは腐るほどあった方がいい
ほぼ全部入れましたけど
喉もげるかと pic.twitter.com/gOYdznxtgE
最初に:各セクションの呼び方について
よく作曲講座の動画や海外のスコアでVerseやBridgeという名称を見かけます。これは一体何でしょうか?実は、AメロやBメロというのは日本特有の名称になり、海外で「Aメロが~」と言っても通じません。今回ブログ内でも以下の通り各セクションを書いていきます。ぜひこの機会に覚えて見て下さい。
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・イントロ Intro(イントロ)
・Aメロ Verse(ヴァース)
・Bメロ Bridge(ブリッジ)
・サビ Chorus(コーラス)
・アウトロ Ending(エンディング)
パターン①フィルインを入れる
これはかなり使われている事が多いですし、すぐにでも出来る事じゃないかなと思います。
フィルイン(Fill-In、「埋める」の意)とは、主にドラムセット(広義ではギターやピアノ等の伴奏も含まれる)における演奏技法である。 一定のパターン演奏を繰り返す中でパターンの最後、もしくは楽曲の繋ぎ目の1~2小節で即興的な演奏を入れ、変化をつけることを指し、楽曲のスパイス的な意味合いから日本ではオカズと呼ばれる。 フィルイン - Wikipedia
今回の動画の次のセクションに移動する所にフィルインを入れています。Intro~Verseに移動する所はこんなふうになっています。
聞けない場合はこちら
フィルイン単体だとこんな感じ。
聞けない場合はこちら
フィルインを合間に挟む事で次に移動する事がリスナーにもしっかりと伝わるので、使いやすい方法の一つです。フィルインの作り方として、主張のある音(パーカッションやタムなど)の音を細かく何種類か入れると効果的です。スネアだけ、パーカッションだけ、という単体の音でなく音が移動している事をイメージして作成すると作りやすいと思います。
パターン②無音にする
動画ではBridge~Chorusの繋ぎで無音にして、Voのみにしています。
聞けない場合はこちら
いきなり無音にしても効果的ですし、音源のようにエフェクトをかけて段々と音をなくしていく事も良いと思います。無音になる事で次へ移動しやすくなりますし、より次セクションが映えます。そのためChorus前などに効果を発揮するのではないでしょうか。
注意点としては、いきなり無音にする時オーディオデータをそのままカットしてしまうとプチノイズが発生する可能性があるので、DAWにあるミュート機能でオートメーションでかけるようにして下さい。特に無音でのプチノイズはとても気になりますので、楽曲のクオリティを下げかねません。
FX系プラグインはたくさんありますが、こちらで紹介している
UJAM社のFinisher microは無料で高クオリティなのでおすすめです。有料版では更にたくさんの素晴らしいFXが収録されているので、気になる方はぜひサイトを訪れてみて下さい。
パターン③リズムだけ・シンセだけにする
フィル作るのが難しい!いきなり無音もちょっと…という人にはこの方法がおすすめです。ただし、注意点としてはフィルインや無音に比べると効果は薄い。参考に一部編集して作ってみました。
聞けない場合はこちら
聞いてもわかる通り、そのままですとやはり効果は薄めなので、リズムやシンセだけにして少し基本リズムやメロディに変化をもたせる事が効果的なのではないかと思います。リズムだけ・メロディだけにした場合は結構目立つので少しの変化だけでも大きな効果が出る場合が多いので、難しく考えずに挑戦してみるのが一番です。
3分間に起承転結を作る
音楽は映画と似ているという話をよく聞きます。3分間同じコード進行・同じリズムでは飽きてしまいますし、Chorusを一番聞かせたいはずなのに、その前で停止ボタンを押されてしまう可能性が大きいです。
起承転結を上手く作り出す事でリスナーを飽きさせる事なく、曲を聴き込んでもらう事が可能ですし、こういうセクション同士の繋ぎがスムーズにいく事で「初心者っぽい曲」から卒業する事が可能ではないかと考えています。
ちなみに作曲の本でおすすめは一発で記憶に残る曲を作る! 「9つのルール」(割田康彦さん著書)です。作曲だけではなく、歌詞やメロディの載せ方までプロの思考を分かりやすく噛み砕いてくれているので、知らない単語を調べるループに陥る事がありませんでした。どんな事でもそうなんですが、わからない事を知りたいのに「わからない中にわからない言葉がある」の連続だとやる気が削がれるんですよね。難しい理論の話などもなく初心者でも分かりやすい本でした。
初心者っぽい曲から卒業する方法は何よりトライアンドエラーを繰り返す事なので、楽しくを一番にたくさん音楽を作って欲しいと思っています。